【アロマのプロ解説】ジャスミンの効果と禁忌|精油辞典
(この記事は2021年8月17日に更新しています。)
こんにちは。
坂上ひろみです。
今日は「香水の王」と呼ばれる妖艶な花、ジャスミンのアロマ(精油)について深堀りしていきましょう。
皆さん、ジャスミンはわりと身近な花ではないでしょうか。
- ジャスミンティーとして使われている
- 香水の多くにブレンドされている
- アジアンな懐かしい香りがする
うっとりするような妖艶な香りに癒された経験があると思います。
✔ジャスミン精油への疑問
- ジャスミンティーと、アロマのジャスミンって同じ種類?
- ジャスミン精油に効果効能はある?
- ジャスミン精油の禁忌は?
- 高価な香料って本当?
- ジャスミンのアロマオイルのおすすめは?
- ジャスミンのおすすめ香水は?
私は最初、「ジャスミン精油…はいはいジャスミンティーね」と思っていました。
しかしこの花の魅力を知ったとき、
・人を魅了して止まない理由
・香水産業で長らく愛されてきた歴史の理由
がわかりました。
このとんでもなく女性らしい香りの世界へお連れしましょう。
目次
ジャスミンのアロマ効果
鎮静、抗うつ、高揚、催淫、子宮強壮、消毒、通経、催乳、鎮痙、抗痙攣、皮膚軟化、細胞成長促進など
- 人生で深い悲しみに陥った時、頼れるのがジャスミン
- 自信を取り戻してくれる
- 女性の心と生殖器系を救う
- 授乳を促す
- 妊婦はNGだが分娩時には使え、分娩を促すとされる
- 感動がないうつ状態にも作用
- 老化肌や乾燥肌、ほてりにも作用するが、有機溶剤抽出法のため溶剤が残る点からあまり肌への長時間使用は勧めない
- 最も高揚作用が高い精油であり幸福感や自信をもたらしてくれる
ジャスミン精油の研究
ジャスミン精油は、自律神経に与える影響を示した研究があります。
副交感神経の活性化や、精神的なストレスを軽減させたという結果が出ています。
女性ホルモンの活性化にもつながったという研究結果もあります。
参考:日本アロマ環境協会 研究
その他にも男性ホルモンである「テストステロン」が優位に上昇したという結果もあります。男性ホルモンの活性化は、更年期障害からくる不調の緩和へもつながるとされています。
参考:日本アロマ環境協会 研究
高級なジャスミン精油プロフィール
ジャスミン精油の種類
精油として使用されるジャスミンは、主に3種類。
- ジャスミン・サンバック(学名:jasminum sambac)
- ジャスミン・オフィキナレ(学名:jasminum officinale)
- ジャスミン・クランディフロルム(学名:jasminum grangiflorum)
サンバックはいわゆるジャスミンティーに使用される種類。
香りが甘めで日本人が好むのはこちらが多いのです。
どこか懐かしいような香りがします。
ですが、サンバックの精油はなかなか出回らなくなりました。
そのため精油の紹介がされている本では、この種類はあまり載らなくなりました。
アロマテラピー講座でも習うのはオフィキナレとクランディフロルムのみが多いです。
ジャスミン精油の基礎情報
原料植物:ジャスミン
学名:Jasminum officinale、Jasminum grandiflorum
科名:モクセイ科
和名:ソケイ、オオバナソケイ
精油抽出法:揮発性有機溶剤抽出法
精油抽出部位:花
産地:フランス、エジプト、インド、モロッコ
原料植物:ジャスミン・サンバック
学名:Jasminum sambac
科名:モクセイ科
和名:マツリカ
精油抽出法:揮発性有機溶剤抽出法
精油抽出部位:花
産地:中国、インド
精油の色は、ジャスミンサンバックの方が薄い
香りもサンバックの方が穏やか
ジャスミン精油の歴史
ローズやネロリと並ぶ、高価なフローラル香のジャスミン。
少量の精油を得るのに、たくさんの花弁が必要となるため、高価な精油です。
開花時期は夏ですが、日の出前に収穫を済ませます。それくらい繊細な花となります。
香料の歴史としては17世紀から始まりました。
18世紀からは、香水産業が栄えたフランスのグラース地方でこのオイルを中心に産業が発展していきました。
昔はアンフルラージュ(冷浸法)というとても時間と手間がかかる方法で精油を得ていました。
ガラス板に牛脂や豚脂を1㎝ほど敷き詰め、そのうえに花を手作業でのせていきます。花弁がしおれてきたら、古い花を取ってまた新しい花をのせて脂にどんどん香りをうつしていくのです。
そうして3週間ほどかけてできあがるという…気の遠くなる方法です。
ジャスミンという植物はローズほどではないにせよ、かなり多くの種類があります。でも精油として使えるのは上にあげた、ごく一部だけです。
ジャスミン精油の禁忌
現在の抽出法は、熱に弱い花のため水蒸気蒸留法ではなく、揮発性有機溶剤抽出法で精油を得ます。
そのため、溶剤が残ることから長時間の肌への使用は気にするセラピストも多く、あまりおすすめできません。
刺激性もあるため、使用する時は低濃度で使用しましょう。
ジャスミンサンバック精油は、香水としての利用以外は肌への使用を避けてください。
妊娠中や授乳中は使用を避けましょう。分娩中は使える種類となります。
アロマテラピーには正しい使い方を知る事が大切です。正しい方法で楽しみましょう。
基本的な使い方はこちらを参考にしてください。
参考:【プロおすすめ】アロマオイルの使い方9選|基礎編
ジャスミンのアロマオイルのおすすめ
最も身近な手に入れやすいアロマオイルは、生活の木のジャスミンアロマオイルです。
プチプラだけどしっかりと香る、プロおすすめのブランドはインセントになります。
参考:【アロマお買い物口コミ】インセントのアロマオイルの評判と品質
その他にもおすすめブランドを記事や動画で紹介していますので、ジャスミンのアロマオイル選びの参考にしてください。
参考:プロが教えるおすすめアロマブランド6選
ジャスミンを使ったおすすめ香水
ジャスミンは女性にも男性にもとても人気な香りです。
エキゾチックでとても女性らしく深い傷ですら忘れさせてくれる…
ジャスミンを手にしない人生はっもったいありません。
自分だけでなく、香った周りの人にまで癒しを与え高揚させる、これが高揚トップのジャスミンの力だからです。
ゆったりとした喜びに満ちた香りを是非身にまとって過ごしてみましょう。
私がおすすめすのはジョーマローンです。
大人気のジョーマローンロンドンですが、ここにまさにあのジャスミンサンバックを使用した香りがあります。精油ではもうなかなかお目にかかれない種類ですが香水業界ではまだ多くサンバックが使用されています。
そしてもう一つは、ジャスミンとミントという甘さの中に爽やかさがはいったとても素晴らしい香りも販売されています。
ミントとのブレンド品は廃盤になったと噂されましたがオンライン限定商品としてまだ販売されるようです。
・ジョーマローンロンドンは、ジャスミンの中でも特別なジャスミンサンバックを求めてインドへ。
貴重なジュエリーのように扱われるその特別な花と、インドの旅で出会ったオレンジのマリーゴールドを出会わせた。
トップはマリーゴールドの華やかな香り、ミドルにジャスミンがしっかり香り、ベースはベンゾイン樹脂のバニラとアンバーの香りで締めます。
50㎖の小さいサイズもあります
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