金木犀の香り
アロマの種類がわかる精油辞典

【プロ解説】金木犀の香りと効能、おすすめ商品とは?|精油辞典

こんにちは。坂上ひろみです。

今回は、金木犀(キンモクセイ)について深掘りしていきます。

涼しい季節になると広がる、強い香りとオレンジ色の小さな花たち。
秋のお知らせをしてくれる金木犀の魅力に迫りましょう。

✔金木犀への疑問

  • 金木犀の香りとは?
  • 金木犀のアロマオイルの効能は?
  • 金木犀のハンドクリームは売っている?
  • 人気の金木犀アロマオイルを知りたい
  • 無印生活の木の金木犀アロマオイルはどう?
  • 金木犀のアロマキャンドルってある?

以上の点について解説します。

✔記事の信頼性
日本で内閣府から認定を受けている日本アロマ環境協会認定のアロマテラピーインストラクターです。
アロマテラピー検定1級、アロマテラピーアドバイザーの資格もあります。
様々な情報が溢れるアロマテラピーですが、プロからしっかりとお伝えします。

金木犀の精油プロフィール

金木犀の香り


キンモクセイ(アロマテラピーで使う精油では、基本的に漢字ではなくカタカナで表記されます)

原料植物名:オスマンサス
学名:Osmanthus fragrans
科名:モクセイ科
英名:Osmanthus
精油抽出部位:
精油抽出法:揮発性有機溶剤抽出法 or 超臨界抽出法
ノート:ミドルノート
木の種類:常緑の小高木
現在の主な産地:中国
原産:中国

金木犀の知っておくべき特徴

  • 中国原産で雄雌がある木
  • 9~10月にオレンジ色の花を咲かせる庭木としても有名
  • 白い花をつける種類は金木犀ではなく銀木犀
  • 金木犀は銀木犀の変種とされる
  • 甘みのある香りを発するのは雄株
  • 雌の木は実がなるが、日本にはほぼ雄しかいない
  • つまり、受粉のために頑張る日本のキンモクセイの恋が実ることはない
  • Osmanthusとはギリシャ語で「香りのある花」という意味
  • 中国ではお茶やお酒、お料理など食品にも使われている
  • 日本でも中華料理店ではゼリーやソースとして使う場所も
  • モンシロチョウは金木犀を避け、他の昆虫は引き寄せられるという研究がある
  • 香りによって忌避作用や誘引作用を分けていると考えられる


金木犀の香りとは?


香水の分類ではフローラルノートにあたります。
強い甘さの中に、ほんの少しだけスパイシーさがあるアジアンな香りです。

木から香る芳香は強いですが、精油の強さは「中」レベル。
持続レベルはミドルのため、ブレンドにも使いやすいでしょう。

柑橘類とも合いますが、秋に香る種類のため、温かい香りにするのがおすすめ。
ジンジャーやラベンダー、ネロリとの相性も良いです。

ブレンド方法を知りたい場合は、下記を参考にしてください。
参考:アロマのプロがお伝え!アロマオイルの組み合わせ|リラックス編

金木犀のアロマ効果とは?

キンモクセイ精油の作用

抗炎症、抗菌、神経強壮、皮膚細胞再生、ホルモン様

心の効能

心を落ち着かせ、リラックスを促す。
日本で育った場合は懐かしさも増すため、ゆっくりと思い出を楽しむ時間にも向く

身体の効能

不安と腹部の不快感の軽減に繋がったという研究結果がある

※プロからのアドバイス
キンモクセイの効能は他の精油に比べると、とても穏やかです。一応植物のため効能をもつ油細胞を持ってはいるものの、これに効く!といったわかりやすい作用がないこともキンモクセイの特徴でしょう。どちらかというと、「キンモクセイを香った幼少期を思い出すため、気持ちの面でリラックスできる」程度に考えておくと良いでしょう。



キンモクセイ精油の禁忌

キンモクセイ精油を自宅で使う時は、フレグランスとしての用途以外、使用を避けましょう。

妊娠中、授乳中は使用を避けてください。

アロマテラピーは正しい使い方をすることが重要です。
基本の使い方はこちらの記事を参考にしてください。
参考:【プロおすすめ】アロマオイルの使い方9選|基礎編

金木犀のハンドクリーム

金木犀 ハンドクリーム


キンモクセイのハンドクリームは、最近商品がとても増えてきました。

ただし選ぶ上で重要なのは、合成香料なのか天然香料なのかという点です。
せっかく購入するのであれば、本物のキンモクセイの花を使用したハンドクリームを選びましょう!

合成香料が悪いというわけではありませんが、本物のキンモクセイの精油はとても高く、こうしてハンドクリームになることで本物を安く楽しむことができるためおすすめです。

生活の木からは毎年、「キンモクセイシリーズ」としてハンドクリームが販売されます。天然由来でシアバターが25%も配合されています。はちみつも。
もちろん本物のキンモクセイをブレンド。こっくりとした上質ハンドクリームです。

 

生活の木からは毎年季節限定で、キンモクセイシリーズとして様々な商品が販売されます。
全商品のレビュー記事はこちらになります。
参考:キンモクセイシリーズ全商品購入レビュー【生活の木】


人気の金木犀アロマオイルは?

生活の木

金木犀のアロマオイルを販売している有名なお店はやはり、生活の木になります。

天然100%精油で金木犀を楽しむには、1mlでも5,000円します。そのため生活の木ではブレンド精油を季節限定で販売しています。
ブレンド精油とは、キンモクセイを主役に、他の精油もブレンドしているという意味です。決して合成香料を使用しているわけではありません。

アロマオイルを購入する時は、最低限、アロマ専門店で購入しましょう。
キンモクセイ精油は、海外アロマブランドにはほぼ取扱がありません。
生活の木で購入するのが良いでしょう。



無印

無印では金木犀がアロマオイルではなく、お香として販売されているようです。
お香は、アロマオイルとしての用途とはまた異なるため、お香はお香で楽しむのも良いでしょう。

金木犀のアロマキャンドル

金木犀 アロマキャンドル


金木犀の香りがするアロマキャンドルがあったら欲しい…!
しかし、調べたところなかなかありませんでした。
海外製品でオスマンサス&オレンジの商品も見かけましたが、出所が不明なのと精油使用なのかも不明でした。

金木犀の香りをキャンドルで楽しみたいという場合は、
天然のキャンドルに、金木犀のアロマオイルを垂らすという方法があります。


天然キャンドルとは、蜜蠟やソイ(大豆ワックス)を使った天然由来のキャンドルです。
是非ご自宅で、ゆったりしたい夜に使用してみてください。