抗ウイルスアロマオイルの研究まとめと注意点

※初心者の方にもわかりやすい様、精油・エッセンシャルオイルのことをアロマオイルとして表記しています。

このような疑問に答えます。


✔本記事の内容

• 抗ウイルスアロマオイルについて詳しくなる
• 抗ウイルスアロマオイルをどう使っていくのかわかる
• 新型コロナウイルスとアロマの情報が知れる
  
  
  

私はアロマ環境協会認定のアロマテラピーインストラクターです。
インストラクター資格はAEAJの中でも上位の資格。
体のメカニズムや精油成分をたくさん学びます。

たくさんの精油を試し、解剖生理学や精油の化学についてしっかりと学んだ私がお伝えします。

抗ウイルスアロマオイルの研究まとめ

抗ウイルスアロマがあることを知っていますか？

風邪の予防に、風邪の初期症状に使う人もたくさんいます。
でも、本当に効くの？と感じる人も多いはず。
アロマは薬ではないから。

そこで、今回は抗ウイルスアロマオイルの研究をまとめました。

国際アロマセラピスト連盟（IFA）の見解

IFAとは英国国際セラピスト連盟のことで、国内で取得できるアロマ資格の中でもかなりの上位レベルです。

そのIFAの見解によると

• 精油を抗ウイルス剤として使うことは多くの期待ができる
• 研究で精油成分がウイルス増殖を抑制した報告がある
• 精油がウイルスを弱体化するメカニズムはまだ不明
• ヘルペスウイルスの治療に効果的なこともわかっている
• 精油に含まれる芳香成分が病原菌に機能しやすい

　　ことを示しています。

参考：https://ifaroma.org/ja_JP/home/blog/essential-oils-coronavirus-covid19

日本アロマ環境協会によるインフルエンザウイルス作用の研究

日本アロマ環境協会（AEAJ）は唯一の内閣府に公益認定された団体。
日本においてアロマの普及や調査や研究を行っています。
私もこのAEAJ認定のアロマテラピーインストラクターです。


ここの研究によると

• ウイルスへ直接ユーカリ、ラビンサラ、ティートゥリー精油を添加しウイルス量減少を示した
• 芳香暴露でもウイルス数は半減
• マウスへの芳香吸入も無吸入にくらべて生残率を示した
• ユーカリ精油の芳香暴露はウイルス増殖の抑制も示した

ことがわかっています。


参考：アロマテラピー学雑誌9（1）38－46 (2009)　 中平比沙子　小尾信子　宮原龍郎　落合宏

シナモンバーグとティートゥリーの抗ウイルス研究

引用：　
あくまでも試験管内で行った実験ですが、培養したH1N1菌株と精油に関する研究では、多くの精油にウイルスの生育を阻害する働きが認められました。特にシナモンバークの精油に含まれるcinnamoldehydeには驚異的阻害効果があることが分かったと報告されています。
同じく試験管内で行った別の研究ではティートゥリーの精油にもH1N1の生育を阻害する作用が認められたという報告がなされていました。特に、この精油の特徴的な成分であるterpinen-4-olが強く作用していると分析しています。

引用元：http://www.e-kensa.org/aroma/howto/index.html

抗ウイルスアロマオイルの種類は？

実際にどんな抗ウイルスアロマオイルがあるのか紹介します。

• ペパーミント
• ユーカリ
• 松葉
• ジュニパーベリー

（IFAによるとこれらは去痰薬、抗ウイルス剤、抗菌剤として有効）

そのほかにも、

• ティートゥリー
• ラベンサラ
• レモン

これらもインフルエンザ予防に期待ができるとされています
（参考：健栄製薬）

AEAJの研究で明確だった３つの抗ウイルスアロマオイルは

でした。

イギリスでもっとも有名な自然療法専門店がニールズヤード・レメディーズ。
その日本校に通っていた私も、ティートゥリーとユーカリ、そしてレモンがウイルスに有効だと教えられました。

そのほかにも抗ウイルスアロマオイルは意外とたくさん存在しますが、抗ウイルス成分を含んだ植物というもので実際の効能が強いかは不明確です。


そして香りを嗅ぐ（芳香浴）だけで効果があるのかは、他の精油ではまだ研究が進んでいません。


この章のまとめ

1. ティートゥリーとユーカリが一番抗ウイルスアロマオイルの中で有効
2. 次にラビンサラとレモンが研究や古くから伝わる抗ウイルスアロマオイル
   
   
   
   

抗ウイルスアロマオイルの使い方は？

AEAJの研究で分かる通り、ティートゥリーとユーカリ、ラビンサラは芳香浴だけで抗ウイルス作用が働くことがわかります。

寝室やリビングなどゆったりと長時間過ごす場所で香りを拡散させましょう。量には気を付けてください。


アロマの使い方を詳しく知りたいかたはこちらの記事
【プロおすすめ】アロマの使い方9選【簡単で今すぐできる】

アロマのプロおすすめの抗ウイルス精油使い方

• マスクに１滴垂らす
• お風呂で小皿に垂らして、お湯の上記と一緒に吸入
• ジェルに精油を入れて胸元に塗る（希釈濃度注意）

香りを強く感じて気になる場合はマスクスプレーなどで希釈してください。



マスクスプレーの作り方は私のYouTubeチャンネルでわかりやすく説明しています☟
アロマスプレーの作り方【香りで癒される最高の日々】

抗ウイルスアロマの注意点は？

• 病院に行く機会を奪わない
• 薬ではないため治療として使わない

これらは絶対に守るべき注意点です。

アロマテラピーは自然療法です。現代医学には勝てませんし比べるものでもありません。
予防や緩和として楽しむためのもの。
病気は病院へ行くものです。
病院へ行くのが遅れることのないよう注意してください。

新型コロナウイルスとアロマ情報

まず、はっきりとここで断言できるのが
「現時点では新型コロナウイルスに有効なアロマの研究結果はない」
ということです。

それは当たり前です。薬すら見つかっていない段階でアロマにおける有効性があるわけがありません。

しかし免疫を高めたり、抗ウイルスに作用することがわかっていたり。
アロマテラピーが全く無意味なものでもありません。


そして！新しい新情報として、ある植物が新型コロナウイルスへの有効性が認められたというニュースがあります。そしてそのソースもとても信頼性のあるもの。


ここでは

1. 世界のアロマ団体の新型コロナウイルスへの立場
2. 新型コロナウイルスとアロマの新情報

をお伝えします。

IFAが示す新型コロナウイルスとアロマ

国際的なセラピストの団体はどういう立場をとっているのでしょうか？

• 新型コロナウイルスへの治療法としてアロマテラピーが確立していないことを強調
• 免疫機能を高めることは可能
• 様々な症状緩和にも使える
• アロマはウイルスの増殖を抑制できることがわかっている

つまり、新型コロナウイルスへは未だ解明されていないけど、諸症状にはアロマが有効なことを示しています。

AEAJが示す新型コロナウイルスとアロマ

引用：精油には抗ウイルス作用があるといわれているものがありますが、精油の種類によって有用性が期待できるウイルスの種類も異なります。また、新型コロナウイルスに対する精油の有用性について、4月22日現在では確認されておりません。

先般、新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうしたアロマ関連事業者が、景品表示法および健康増進法の観点から、消費者庁より指導を受けました。
アロマテラピーには素晴らしい力がありますが、誤った発信や使用法によってその価値を損ねることにならないよう、ご理解とご協力をお願い申し上げます。


引用：AEAJ

今までアロマの研究を国内で進めてきた日本アロマ環境協会。
しかし多くのプロが所属する団体である以上、新型コロナウイルスへの有用性は強く否定し、それ以外の抗ウイルスアロマの有用性の表現も控えています。

ここで一番大切なポイントが、
「精油の種類によって有用性が期待できるウイルスの種類も異なります」という点。
つまり、全てのウイルスに抗ウイルス精油が効くわけではないことを伝えています。

イギリス国防省が発表した新型コロナウイルスと植物の研究

新型コロナウイルスとアロマにおいてがっかりされた方。
少し期待ができそうな情報をお伝えします。

新型コロナウイルスと植物にまったく研究がないのかというとそんなことはありません。
イギリスの国防省の研究発表で日本でもニュースになったものがあります。

英国防科学技術研究所の研究によると、レモン・ユーカリの成分から新型コロナウイルスに有効な成分がわかったようです。
その実験では直接ウイルスへのスプレーでも、ラテックス製人工皮膚の上でも有効であったということ。

イギリス軍の部隊にも配給されたとのことです。

これが今後どこまで研究が進むのか。
レモン・ユーカリが、芳香浴でも有効なのかまだわかりません。

繰り返しますが、現時点でのアロマテラピーにおける新型コロナウイルスへの効能は不明となっています。

今後の研究に期待です。

ニュース参考：https://news.yahoo.co.jp/articles/e0ea3bfb6ac844eed591206b2d984a6dd0690678

抗ウイルスアロマオイルをまとめると、

• 抗ウイルスのアロマオイルはたしかに有用性があることが研究でわかっている
• しかしウイルスによっても精油によっても有用性には違いがある

現段階での新型コロナウイルスにどのアロマが有効なのか、そして有効なアロマテラピーは存在するのかがわかっていないのが事実です。