キャリアオイルの種類と効能【植物から採れる極上オイル】
こんにちは。
坂上ひろみ(@flandre_hiromi)です。
前回の記事で、キャリアオイルとは一体どういうものなのか、深掘りしました。
前回の記事を読む
今回はキャリアオイルの種類について解説していきます。
キャリアオイルは、とにかく種類と効能が複雑。香りの特徴性が精油より少ないで覚えにくいです。でも「キャリアオイルを制するものは、美容を制する」と言えるので、知識を得て使っていきましょう。
- キャリアオイルの種類ってたくさんあってわからない。
- それぞれの特徴は?
- 効果はそれぞれ違うの?
- 高いキャリアオイルから安いキャリアオイルがあるけど、どう違うの?
これらの疑問にお答えします。
✔本記事の内容
- キャリアオイルの種類に詳しくなる
- キャリアオイルのそれぞれの効能を知れる
- 覚えにくいキャリアオイルを覚えるコツがわかる
✔この記事の信頼性
内閣府に唯一認定された公益社団法人日本アロマ環境協会。その日本アロマ環境協会認定アロマテラピーインストラクターが私です。
つまりアロマのプロ資格保持者です。
現在はアロマで独立し、フレグランス販売やサイト運営で暮らしています。
そんな私がお伝えします。
目次
キャリアオイルの種類を全て解説
キャリアオイルの種類はたくさんあります。一体どれがいいのか、どんな種類があってどういうものなのか。
それぞれの種類別に特徴や効能について解説します。
アボカド油
原料植物名:アボカド
植物科名:クスノキ科
抽出部位:果肉
- 果肉を干して乾燥させて作る
- にほん名:ワニナシ
- 未精製の物はアボカドの色らしく黄緑色をしている
- 脂溶性ビタミンをたくさん含む(効能は下にまとめています)
オリーブ油
原料植物名:オリーブ
植物科名:モクセイ科
抽出部位:果実
- 未精製のものは少し緑色
- 独特の香りをもつ(料理になじみが深いため気になる人も)
- 粘性があり、水で洗い流してもなかなか取れない
市販の食用オリーブオイルでも代用できる?
答えはNoよりのYesです。使う事もできますが、そもそも食用とアロマテラピー用では製造工程が違います。
食用オリーブオイルは抽出するために加熱したり、溶剤を使います。製造工程で、この溶剤は完全に抜けると食品会社も言っていますが、アロマ業界としては懐疑的な部分があるようです。
キャリアオイル用のオリーブオイルは、製造工程で加熱せず、成分が壊れにくいとしています。肌にのせるため、純度の高いものを勧めています。
ですが一部、純度のかなり高い食用オリーブオイルもあるため使えなくはない、という意見です。
グレープシード油(ブドウ酒油)
原料植物名:ブドウ
植物科名:ブドウ科
抽出部位:種子
- ブドウの木の種から採れるキャリアオイル
- 付け心地は軽く、さらっとしている
- 酸化がしやすいキャリアオイルの種類
- 使う時は別のキャリアオイルと混ぜた方が酸化の心配が減る
- べたつかず夏場におすすめ
- 肌の上で乾燥しやすい面もある
ココナッツ油(ヤシ油)
原料植物名:ココヤシ
植物科名:ヤシ科
抽出部位:胚乳(果実の核の部分)
- 常温で固体になる
- 酸化しにくい
- 植物油ではなく植物脂という分類で酸化しにくいかわりに冬場は固まる(グレープシード油と真逆)
小麦胚芽油(ウィートジャーム油)
原料植物名:小麦
植物科名:イネ科
抽出部位:胚芽
- 粘性が高い
- 独特な香りが気になる人が多い
- 効能が多いため高価
以上の点から他のキャリアオイルと混ぜて使う場合がほとんど
- トコフェノール(ビタミンE)、ビタミンB1、ビタミンB6、パラアミノ安息香酸など天然酸化防止剤を含む
- 特にビタミンEの配合が多い
スイートアーモンド油
原料植物名:スイートアーモンド
植物科名:バラ科
抽出部位:種子
- 桃や梅に近いこのバラ科の木は、果実は食べられないが種の殻を取り除くと香ばしいアーモンドがある
- アロマ業界では精油は存在せずキャリアオイルのみ
- 合成香料として香水には存在する香り
- 未精製のものは薄い黄色
- 多少の粘性
- 価格も安くベビーマッサージなどあらゆる部位や場面で使える
セサミ油(ゴマ油)
原料植物名:ゴマ
植物科名:ゴマ科
抽出部位:種子
- 食用は焙煎するがアロマテラピーでは焙煎せず生の種子を使う
- 脱酸、脱色、脱臭などの工程を経て製造される
- セサモールという天然酸化防止剤が含まれるので酸化しにくい
月見草油(イブニングプリムローズ)
原料植物名:ツキミソウ(マツヨイグサ)
植物科名:アカバナ科
抽出部位:種子
- さらっとしていて粘度は低い
- 酸化しやすい
- そのため冷蔵庫保存がおすすめ
- もっても1ヶ月
ツバキ油(カメリア油)
原料植物名:ツバキ
植物科名:ツバキ科
抽出部位:種子
- 酸化しにくい
- ヘアケアなどで古くから有名
- お相撲さんも髪に使用するほど日本での歴史がある
マカデミアナッツ油
原料植物名:マカデミアナッツ
植物科名:ヤマモガシ科
抽出部位:種子
- 皮膚に浸透しやすい
- 価格も安い
- 様々な用途で使われる
- 精製されたものは未精製のものより香りはしない
- スイートアーモンド同様、精油は存在せずキャリアオイルのみ。合成香料として香水は存在する。
ホホバ油
原料植物名:ホホバ
植物科名:シムモンドシア科
抽出部位:種子
- 植物ロウで「液体ワックス」といい低温(10度以下)になると固まる
- 熱に強いため固まったらドライヤーで溶かしても大丈夫
- アロマ講師の方は冬場にアロマクラフトとして使うと、固まって使いにくいためおすすめしない
植物性スクワラン
原料植物名:オリーブ
植物科名:モクセイ科
- オリーブオイルに含まれるスクワレンという物質を取り出したもの
- 人為的に作っているため、これまでの植物自体から直接製造するものとは違う
- エステで最も使われている種類
- 安くて刺激が少なく様々な肌にむく
- カラッとしているため、すぐ服を着るエステに向いている
- 無色無臭で使いやすい
- 粘度低い
キャリアオイルの種類それぞれの効能は?
アボカド油:脂溶性ビタミンを多く含むため、しわ対策におすすめ
オリーブ油:皮膚保護、炎症向き
グレープシード油(ブドウ種子油):敏感な肌へも刺激なく使える
ココナッツ油(ヤシ油):皮膚刺激やアレルギーの人向き。ヘアケアや石鹸として使うといい。
小麦胚芽油(ウィートジャーム油):ビタミンE配合多いため加齢、アンチエイジング
スイートアーモンド油:ベビーマッサージとして使える。潤いを保つため乾燥肌向き。
セサミ油(ゴマ油):抗酸化作用あり。加齢肌向き。
月見草油(イブニングプリムローズ):アレルギーを抑えるγ-リノレン酸配合。炎症肌や乾燥肌に良い。
ツバキ油(カメリア油):酸化しにくく潤いをたもつためヘアケア向き。
マカデミアナッツ油:皮膚に浸透する皮膚馴染みの良さがある。パルミトレイン酸という年齢と共に減っていく成分が入っている。
ホホバ油:オールマイティーな肌向け。
スクワラン:皮膚刺激少なく一番サラっとしている。その分皮膚の保湿力は他のキャリアオイルより少なめ。
キャリアオイルの種類の覚え方
ここまできて、キャリアオイルの種類の多さにびっくりした人も多いでしょう。
でも大丈夫です。覚えるポイントを解説していきます。
実際に使って覚える
香りと同じでとにかく使わないと覚えることができません。
使うときは必ず、どんな特徴があるのかを調べてから使うといいでしょう。
そしてその特徴を感じられたかどうか、自分の感想も大切に持っていてください。
使うときは部位別に
香りと違って使っていても、すごく差があるわけではないのがキャリアオイルの憎いところ。
そんな時におすすめなのが、「部位別に使うキャリアオイルを変えること」です。
同じ部位に様々な種類を使うと差がわかるまで時間がかかります。混乱を避けるために、「髪はこれ」「顔はこれ」「ネイルオイルはこれ」と分けて使うと、特徴と一緒に覚えることができます。
今まで
「そのキャリアオイル何だっけ?」「髪にも使ったことあるんだけどな、他のキャリアオイルも髪に使ったしなぁ」
↓から↓
未来
「このキャリアオイルはいつもネイルに使っているやつだ。香りはこんな感じで色もこんな感じ。使い心地は~~」と感じることができます。
キャリアオイルの種類を制すると変わること
メリット
- 精油を実際に肌につけて香りの変化まで楽しむことができる
- とにかく美容として最高の報酬を植物から得られる
- 防腐剤など入った市販のオイルではなく、安全に使うことができる
- 用途に合わせて様々な美容製品を自宅で作ることができる
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